Vol.48 CADIZ BAR  横田 勝さん

登場カクテル「ジョコタ」「アドニス」

登場人物

【味香】バー初心者の20代。好奇心が人一倍強く、次々にバーの扉を開けていく。お酒は強いほう。

 

客A)空港から真っ直ぐここに来ちゃいましたよ。帰ってくると、ほっとするなぁ。

横田勝さん(以下、横田)今回の出張は、1週間くらい?

客A)そう。日本は暑いですね~。この間のシェリーソニックも美味しかったけど、ほかに冷たい炭酸系のカクテルがあれば。

横田)シェリーベースで宜しいですか?

客A)もちろん。

<味香が扉を開ける>

味香)こんにちは。

横田)いらっしゃいませ。

味香)暑いですね。炭酸を使ったロングカクテルを頂けますか?

横田)いまちょうど、甘口のシェリーをスパークリングワインで割ったカクテルをお作りするところですが、いかがですか?

味香)お願いします。

<横田さんがカクテルメイキング。シェリー、レモン・ジュース、シンプル・シロップにクラッシュド・アイスを加えてブレンダーで撹拌し、グラスに注ぐ。スパークリングワインを加えて、軽くステアする>

味香)あ~、冷たくて美味しい!

客A)ベースは?

横田)エミリオ・ルスタウのモスカテルです。

客A)モスカテルなのに透明なんだ。

横田)通常はブドウを天日干しにして、干しブドウを搾って熟成するので色が付きます。でも、このモスカテルは天日干しせずに収穫後すぐに搾って、糖分が残っているうちに酒精強化をするので色が付きません。

味香)何ていうカクテルですか?

横田)僕のオリジナルカクテルで「ジョコタ」です。

客A)もしや、横田のスペイン語読み……。

横田)そうなんです。2年前、エミリオ・ルスタウ社を訪れたときにシェリーを使ってカクテルを作ってほしいという依頼があって。そのとき創作したカクテルのひとつで、名前を決めていなかったのでそのままで良いかなと。

味香)ルスタウ社というのは、シェリーを造っているところですか?

横田)はい。1896年に設立されたシェリーメーカーで、毎年世界の各コンクールでメダルを受賞しています。

味香)シェリーって、甘口とか辛口とかいろいろありますよね?

横田)召し上がっているモスカテルやペドロ・ヒメネスといった極甘口のタイプから、淡い色をした辛口のマンサニージャやフィノ、同じように辛口でも色が濃いパロ・コルタドやオロロソ、アモンティリャードがあります。あとは、ほのかに甘いミディアム、中甘口のペイル・クリームやクリーム。ブドウ品種や醸造方法、熟成によって、さまざまなタイプのシェリーができます。白ワインの一種ですが、ワインと大きく違うのは酒精強化をしている点でしょうか。

味香)前にブドウ由来のアルコールを足すって聞きました。

横田)アルコール度数を高めれば、劣化や酸化を防げますからね。昔はいまのような設備がなくて、温度管理などが難しかったので、そのようなアイデアが生まれたのでしょう。

味香)もう一杯、シェリーベースのカクテルをください。辛口で、強くても大丈夫です。

客A)あ、僕はギムレットをお願いしようかな。

横田)かしこまりました。

<横田さんがカクテルメイキング。シェリーとスイート・ベルモットをミキシング・グラスでステアして、カクテル・グラスに注ぐ>

横田)オロロソベースの「アドニス」です。

味香)結構強いけど、〆の一杯にいいかも。

客A)そういえばこの前、新橋さんのところに行きましたよ。ギムレットに氷が浮いているのを見て、思い出しました。

横田)神楽坂の「サンルーカル」ですね。

味香)サンルーカル⁉ 私も行きました。

横田)僕の先輩です。

客A)新橋さんと横田さんは、前に同じバーに勤めてらして。銀座の「テンダー」という名店で、師匠の上田和男さんが作るギムレットもこうして氷がひとつ浮いているんですよ。ここの店名は新橋さんの影響が大きいのかな。

横田)スペインで自分の土産に買った地図がカディス県のもので。その中にサンルーカル・デ・バラメダなど、シェリーを造っている町があります。町の名前を付けようかとも思いましたが、地図を眺めていてカディスにしよう、と。

客A)2年くらい前にスペインへ行かれてましたよね。

横田)シェリーの原料になるブドウはどんな味だろう、食べてみたいと思って。9月初めに収穫が始まるので、それに合わせて行きました。

味香)いいなぁ、楽しそう。

横田)ボデガ(醸造所)で飲んだ樽出しのシェリーと、ガスパチョが忘れられないですね。バルに行くと、タンブラーでガスパチョが出されるんですよ。コンビニのレジ前でぐるぐる回転するスムージーみたいに、ガスパチョも回ってて。

味香)スープ皿じゃなくて、タンブラー……。

横田)生ハムも、フォークではなく手で食べると脂が溶けて美味しくなるとか、たくさんのことを教えて頂きました。あとは、スペインのサンドイッチ「ボカディージョ」とか。

味香)現地のガスパチョと生ハムとボカディージョ、食べてみたい!

客A)次の出張、スペインにならないかな~。

CADIZ BAR        横田 勝さん
東京都港区浜松町1-24-5 ロマネビルB1F
03-6435-6230
15:00~01:00(土・祝~23:00)
日曜休み(月曜日が祝日の場合、日・月連休)
チャージ 900円、サービス料10%
席数 12
カクテル、ウイスキー、ワイン、シェリー 各1,200円~(税込)

本日のお会計
ジョコタ 1,300円
アドニス 1,200円
チャージ 900円
サービス料10%
計 3,740円

※合計は税込価格です

 

 

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