続・バーへいこう Vol.28 BAR ardrossan  吉野元さん

登場カクテル「パプリカのカクテル」「アランのコーヒー・ネグローニ」

登場人物

【味香】以前は広告代理店の営業だったが、バー好きが高じて酒場専門誌の編集に転職。以前に増して、いろいろなバーを巡るように。

味香)(この電話ボックスが入口……?)<扉を開ける>

吉野元さん(以下、吉野)こんにちは。

味香)こんにちは。外からじろじろ見てしまって、すみません。

吉野)いえいえ。印象的な入口にしたくて、海外の田舎にあるような電話ボックスをイメージしてみました。<フルーツ、ベジタブル、スパイス、ハーブなどが書かれた黒板メニューを差し出す>

味香)いろんな素材がありますね。「マスカット」は、どんなカクテルになりますか?

吉野)こちらの「ワカー」というピスコと合わせて、ロックスタイルでお出しします。

味香)「パプリカ」は?

吉野)アップルジンの「ネバーシンクスピリッツジン」とシャルトリューズ ジョーヌ(イエロー)、黄色のパプリカを使ったロングカクテルです。

味香)コーヒー&ティーカクテルもありますね。

吉野)コーヒーはエスプレッソ・マティーニ、ティーは茶葉をラムに瞬間インフュージョンしてXYZなどにします。早い時間から営業していて、コーヒーや紅茶を召し上がるお客さまもいらっしゃるので、カクテルも作ろうかなと。マスカルポーネとアドヴォカート、コーヒーリキュールでティラミス仕立てにしたデザートカクテルもご用意しています。

味香)パプリカにします。それと「焼き菓子」をください。

吉野)今日はマドレーヌとガレット、フィナンシェがございます。

味香)マドレーヌとガレットを1つずつで。

吉野)かしこまりました。

―吉野さんがカクテルメイキング―

味香)バックバーに(シングルモルトの)アランが並んでいますね。

吉野)店名のアードロッサンはスコットランドにある港町の名前で、そこからフェリーで1時間ほどの距離にアラン島があります。アラン島で1995年に設立されたのが、アラン蒸溜所。最盛期には島に多くの蒸溜所があったそうですが、残った最後の蒸溜所が閉鎖されてから150年以上経って新しく誕生したのがアランなんです。

味香)それでこんなに揃っているんですね。

吉野)だいたい30本くらいでしょうか。「アランモルト10年」のソーダ割りがよく出ますが、ポート、マルサラ、ソーテルヌ、アマローネといった異なる樽で追加熟成させたものもストレートやロックなどでお愉しみいただけます。<焼き菓子を差し出す>

味香)焼き菓子はどこかのお店のものですか?

吉野)軽井沢のホテルから仕入れています。コーヒーや紅茶にはもちろん、お酒にも合いますよ。1つ200円で販売していまして、お持ち帰りもできます。<客Aの前に行く>

客A)ミョウガのジン・トニック、色もいいですね。

吉野)綺麗なピンク色ですよね。ミョウガを潰して、ジンに香りと色を移しています。

客A)2杯目は、「ミゲリート」(※)にしようかな。そういえば、先日一緒に来た彼女が吉野さんのオリジナルカクテルを気に入ったみたいで。台湾の大会で受賞された作品。

吉野)「ブレイブ・ブロッサム」ですね。

客A)よみうりランドとコラボしたカクテルも、今度飲んでみたいと言っていました。冬に出るカクテルでしたっけ。

吉野)イベントが冬に開催されますからね。宝石をテーマにしたイルミネーション、ジュエリー+イルミネーションで「ジュエルミネーション」というイベントがあって、それをイメージして創作しました。

客A)私は吉野さんの「アドニス」も好きですけどね。

吉野)ありがとうございます。アドニス(※2)にいた頃は、本当によく作りました。<味香の前に来る>

味香)アランを使ったカクテルはありますか?

吉野)ミント・ジュレップやアレキサンダーのベースにしたり、エスプレッソを加えたマティーニやネグローニにもできます。

味香)ネグローニをお願いします。

―吉野さんがカクテルメイキング―

味香)カウンター、とても薄いですね。これは大理石?

吉野)そうです。大理石はこのくらいの厚さでないと重いですし、なかなか手に入りづらくて。渋谷にある姉妹店の「アドニス」や「ロカイユ」のカウンターも種類は違いますが大理石です。

味香)奥は、個室ですか?

吉野)いまは扉を開放していますが、閉め切ることもできる個室で4名さまくらいまでご利用頂けます。裏の扉を開ければお手洗いにも行けますし、カウンターのお客さまから見えることもありません。

味香)まるでお忍びみたいですね。

吉野)ご連絡頂ければ、入口も電話ボックスからではなく裏口から入れるようにしています。

味香)表からでも裏からでも、面白い入口ですね。裏から入りたいときは、ご連絡します。

吉野)はい、どちらからでもお待ちしています。

※ ミゲリート
シェリー(ペドロヒメネス)とトニックウォーターで作るロングカクテル。

※2 アドニス
渋谷にある姉妹店「BAR AdoniS」のことで、吉野さんが以前勤めていたグループ1号店。店名にもなっているシェリーベースのカクテル「アドニス」を注文されることが多いそう。2号店が後に登場する「Bar Rocaille(ロカイユ)」。

BAR ardrossan    吉野元さん
東京都新宿区舟町7-46 LAND DEN 舟町101
03-6310-8221
14:00~23:30
無休
チャージなし、サービス料 10%
席数 14
カクテル 1,200円~、ウイスキー 800円~(税抜)

本日のお会計
パプリカのカクテル 1,500円
アランのコーヒー・ネグローニ 1,600円
焼き菓子 400円
サービス料 10%
計 4,300円

※合計は税込価格です

 

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