お酒を楽しむ人のWEBメディア

info@shuiku.jp

お問合せ

バーへいこう続・バーへいこう Vol.22 CRAFT倶楽部  ...

続・バーへいこう Vol.22 CRAFT倶楽部  坪井吉文さん

登場カクテル「ストロベリー・ファーム」「マンハッタン」

登場人物

【味香】以前は広告代理店の営業だったが、バー好きが高じて酒場専門誌の編集に転職。以前に増して、いろいろなバーを巡るように。

 

味香)こんばんは。

坪井吉文さん(以下、坪井)いらっしゃいませ。こんばんは。

味香)先月から弟がこちらのスクール(※)に通っていると聞いて。健の姉です。お世話になります。

坪井)こちらこそありがとうございます。健くん、カフェもバーも頑張ってますよ。

味香)イチゴを使ったカクテルの新作があるそうですね。

坪井)原型になるものは20年ほど前に創作したのですが、改良を重ねていまの時代にマッチするようなレシピにしました。

味香)そのカクテルと、「ローストビーフサンド」をください。

―坪井さんがカクテルメイキング―

味香)グラスの周りに付いているのは何ですか?

坪井)ストロベリーのパウダーです。グラスの一部ではなく全体に付けるので、香りがより広がるのと見た目のインパクトが強くなりますね。

味香)弟が時々、こちらのスクールやバーの話をしてくれて。坪井さんは20歳で開業されたから、僕も頑張って早くお店を出せるようになりたいと言っていました。その歳でお店を出すなんて普通はなかなか考えないし、出来ないと。

坪井)若い頃の勢いですね。一生懸命働いてお金を貯める目的が車じゃなくて、僕にとってはお店だっただけで。本当は料理人になりたくて修行していたのですが、アレルギーが原因で続けられなくなってバーテンダーになりました。夢半ばで諦めたようになるのは嫌だったし、バーテンダーになるからには必ず自分のお店を持とうと。

味香)どちらでバーテンダーの修行を?

坪井)それが、僕には特定の師匠がいません。バーで働きながら技術や接客を学んで、お客さまにも顔を覚えて頂いてからお店を出すのが一般的ですが、そういう経験がないままで当初はかなり苦労しました。

味香)いきなりお店を出しても、お客さんは来ない……。

坪井)まずは自分を知って頂くことから始めなければと、カクテルコンペに出場しました。銀座で「BAR 保志」など店舗展開をされている保志雄一さんや、宇都宮のバー「シャモニー」の永岡正光さんに技術指導をして頂きながら勉強して。船橋の「ブルーカナリヤ」西方明さんには、バーテンダーとして大切なこと、人間的なことを教わりました。受賞してからは徐々にお客さまが増えて、千葉県本八幡の「ロブロイ本店」以外にも店舗をオープンする準備ができました。<ローストビーフサンドを差し出す>

味香)ほかのお店はどちらに?

坪井)ロブロイは、本店含め本八幡に3店舗、西葛西に1店舗。それぞれコンセプトを変えていて、お昼から営業している店舗もあります。

味香)ハシゴしたら楽しいでしょうね。坪井さんが作るスタンダードカクテル、飲んでみたいです。ショートカクテルで。

坪井)カクテルの女王「マンハッタン」にしましょうか。マンハッタンのスコッチウイスキー版が「ロブロイ」ですし。

―坪井さんがカクテルメイキング―

味香)弟のようにカフェとバーのスクール、両方受講する人もいますか?

坪井)増えてきていますね。バリスタとバーテンダーがコラボしたり、コーヒーを使ったカクテルコンペも開催されていますから。ここでもコーヒーカクテルは人気で、シグネチャーカクテルが「ナッツ・エスプレッソ・マティーニ」。出店するときには、その店舗のシグネチャーカクテルを考案しています。

味香)例えば本店のシグネチャーカクテルは何ですか?

坪井)柚子リキュールと梅のエキスを使った「赤富士」というカクテルです。

味香)今度伺ったら、飲んでみます。あと、こちらで面白いカクテルを作っていると聞きました。風船みたいに弾ける……。

坪井)「シトラスバブル柚子ビーズニーズ」ですね。フレーバーブラスターというツールを使って、グラスの上にフレーバーが付いたバブルを乗せます。それに息を吹きかけるとバブルが割れて、香りが漂う仕組みです。

味香)スタンダードから流行っているカクテルまで、幅広いですね。フレアバーテンディングもされているとか。

坪井)クラシックも新しいカクテルも、フレアも、バーテンディングに関することなら何でもまず取り掛かっています。それは好きだからなのはもちろん、スクールで教えている立場として全て知っておかなくてはならないので。店名の“CRAFT”は、「技術、技能」という意味。クラフトジンやクラフトビールが置いてあるというだけでなく、人を育てることをテーマにしています。教える、育てるのだから、何でも水準以上は出来るようにしておきたいなと。

味香)そういう思いがあったんですね。これからも、弟をよろしくお願いします。

 

※ スクール
1階がバー「CRAFT倶楽部」、2・3階が「ジャパンバーテンダースクール・ジャパンカフェスクール」で坪井さんが校長を務める(1階も昼間はスクールとして利用することも)。

CRAFT倶楽部   坪井吉文さん
東京都千代田区内神田2-14-9 1F
03-6206-0717
18:00~02:00
日曜日、祝日休み
チャージ 300円、サービス料 10%
席数 25
カクテル 700円~、ビール 600円~(税抜)

本日のお会計
ストロベリー・ファーム 1,200円
マンハッタン 1,000円
ローストビーフサンド 950円
チャージ 300円
サービス料 10%
計 4,170円
※合計は税込価格です

 

 

関連記事