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思い出のボトルラフロイグ15年

ラフロイグ15年

ガード下に飲食店が連なる神田駅界隈。南口から東京駅方面へ少し進むと、「Sandy Mac」のネオンが窓に掛かっている。有楽町「キャンベルタウンロッホ」、新橋「クロンダイクハイボール」に続く3店舗目としてオープンしたのが2006年。当初から、野村貴美さんがカウンターに立っている。

「実はそれまで、ウイスキーがあまり得意ではありませんでした。特にピート香が苦手でしたが、初めて素直に美味しいと思えたのがラフロイグ15年だったんです。スモークやヨードの香りだけでなく、甘みや温かさもあってクリーミー。今年、4年ぶりに3度目のアイラフェスティバルへ行って、カーチェスと200周年記念ボトルの15年を買ってきました」

1815年に創業したラフロイグ蒸溜所は、スコットランド・アイラ島の静かな入り江に面して建てられている。キルン(麦芽乾燥塔)は現役で、今もフロアモルティングを行っている数少ない蒸溜所だ。

カーチェスは、毎年FOL(※)向けにリリースされているボトル。今回はラフロイグ蒸溜所でフロアモルティングした麦芽を100%使用しており、バイセンテナリーに相応しい逸品に仕上がっている。

「時間が経つと徐々に香りが開いてきて、しっかりとしたヨード香と共にグレープフルーツのような香りを感じます。一方、200周年のボトルはフルーティでありながら優しくて温かい、クレームブリュレを思わせるウイスキーですね」

ウイスキーと音楽の祭典「アイラフェスティバル」は、毎年5月末に開催される。帰国してまもない野村さんの旅行話を聞きながら、ラフロイグをじっくりと飲みたい。

 

※FOL

フレンズ・オブ・ラフロイグ。1994年、ラフロイグ愛好家のためのクラブとして設立した。会員は、ラフロイグ蒸溜所が持つ土地の一区画を所有できる。

 

SANDY MACDONALD 野村貴美氏
東京都千代田区鍛冶町1-2-13 JR高架下
03-5294-2171
17:00~02:00(金~04:00、土・日・祝~23:00)
無休

※店舗情報は取材時のものです。営業時間帯等、変更されている可能性がありますのでご了承ください。

絵:佐藤英行
文と写真:いしかわあさこ

 

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